ティータイム


第84話 操縦訓練記(20)−ナビゲーションに向けて

 前回の訓練は、初めてソロでトラフィックを離れました。
定期便の出発までの合間を見計らってタッチアンドゴーを行い、一旦トラフィックを離れてエアワークを行い、その後空港に戻り、再度タッチアンドゴーを行うことで、 合計TGL4回以上、飛行時間50分以上のソロフライトを計画しました。これでナビソロに出る飛行経歴が整うという訳です。
 何時ものようにTGLを二回終了し、3回目のダウンウインドに入った時、定期便がタクシーを始めたので、TGLした後ブレークトラフィックしエアワークに出る事にしました。 いよいよ初めてトラフィックを離れることになります。第一旋回した後、クロスウインドレグの途中から鹿島方面へ向けて上昇旋回します。
一旦、3,000フィートまで上昇し、レベルオフして巡航に移行しました。その後、鹿島及び竹崎のレポーティングポイントで位置通報した後、高度を2,800フィートに降下し 有明海上に出ました。
 有明海上で、スローフライトなどのエアワークを行おうかと思っておりましたが、今一自信が持てませんでしたので、またの機会に譲ることとして一路大牟田を目指しました。
大牟田のレポーティングポイントで位置通報を行い、TGL訓練のため佐賀空港へ降下を開始します。RWYは先程と同じ29です。ダイレクトベースに入るように針路をとります。 ベース手前でトラフィックの高度である800フィートでレベルオフします。ここまでは大変順調でした。

 ところが降下開始地点の目測を誤り、100フィート以上高くアプローチしてしまいました。スロットルをアイドルにしてもなかなか高度が落ちてくれません。
ゴーアラウンドしかないかなと思いましたが、まだ滑走路端まで十分距離があるので、それまで辛抱してみてそれでもダメだったらゴーアラウンドしようと決心しました。 運良く手前でパスに乗ってくれましたので、スロットルを若干入れて通常のアプローチに移行できました。
 前回の同乗訓練でもダイレクトベースで同様の失敗をしていましたので、出発前の教官とのブリーフィングで「心配ならダウンウインドに入った方がいいですよ」とアドバイス されたにも関わらず、「挑戦してみます」と言い放ってしまいました。しかし全く以って学習効果が無かったようです。おまけにベースでのリポートも忘れてしまっておりました。 全く以って締まりの無い話です。
 その後のTGLは、2回とも無難に決めることができました。都合着陸回数を6回と飛行時間1時間10分を稼ぐことができましたので、ナビソロに出る要件は満たすことができました。

 今回のフライトは、ファーストソロと同様に記憶に残るフライトになると思います。初めて自由に空を飛んだといった充実感のようなものを感じました。
ナビゲーションというには程遠いものがありますが、先ずは第一歩を踏み出せたのかなといった感慨がありました。

 次回以降は、ナビゲーションフライトに向けて、ローワークや基本計器飛行(Basic Instrument Flight=BIF)などの訓練が中心となってきますので、しばらくはソロフライトに 出ることは無いものと思われます。

 現在までフライト回数54回、着陸回数266回、総飛行時間46時間45分となりました。
(内、ソロの飛行時間3時間20分、着陸回数21回)


2009/11/06新規

第82話 操縦訓練記(19)」 「第87話 操縦訓練記(21)


ティータイム-2Top山浦綜合事務所 Tel.0952-71-1075 Fax.0952-71-1095Top

Copyright(C) 2008-2009 Yamaura Office All Rights Reserved.