第87話 操縦訓練記(21)−久々の訓練
プライベートなことで色々とありまして、ほとんど訓練できておりません。
先日が今年二回目の訓練でした。久々の操縦で、ぐったりと疲れてしまいました。
当初はローワークとTGLの予定でフライトプランを提出していたのですが、折悪しく強風となる予報がでておりましたので、TGLのみの訓練となりました。
Wind170〜230,5〜16ktと目まぐるしく変化したなかでの訓練でした。それでもテイクオフ時には地上風は5kt程度でしたので、強風になるのはもう少し時間がかかるのかなと
思って気軽に考えておりました。
RWY-11からショートフィールドテイクオフで上がり、クロスウインドへ第一旋回しました。ところが上空はかなり強烈な風が吹いていたようです。
気付いた時には大きく風下に流され、トラッフィックからそれてしまっておりました。慌てて第二旋回を行い大きく修正しダウンウインドを半分以上過ぎても、
トラフィックパターンに乗せることが出来ませんでした。
ベースレグは向かい風です。高度を高めに保ってアプローチしたもののぐんぐん高度が低下していきます。パワーを当ててパスを調整するのも後手後手に廻ってしまいました。
これはブランクが長かったせいで感が鈍ったのか、それとも風の仕業なのかと言い訳しても詮無きこと結果が全てを物語っています。地上風は未だ6〜8kt程でしたので、
何とか降ろすことができました。
ノーマルを2、3回行ってノーフラップ、スリップと進む予定でしたが、数回TGLを行っている間に地上風も10kt近くなってきましたので、ノーマルのウィングローの
訓練に切替えました。久々にウイングローに持込み、かなりラフでしたが何とかランディングできました。
そうこうする内に地上風が10ktを超えはじめました。ウイングローで数回TGLを行って、フルストップという時にとうとう風が16ktと運用制限ギリギリの風速となってきました。
ラダーを目一杯踏み込んでもセンターにアラインできない程です。
タッチダウンの直前とうとう教官の手が出てしまいました。実地試験ならばこれで不合格です。
ソロの時ならば事故かそれに近い状況を引き起こしてしまうに違いありません。
本当に気象の判断の大切さを思い知らされたのでした。たった数十分の間にこのような変化となってしまうのです。
操縦訓練の後、座学でナビログの作成法を学びました。馴れないコンピュータ(航法計算盤)を弄くり廻して、久々の操縦で疲れた上に疲れてしまいました。
コンピュータは計算尺を航法用にあつらえたもので、扱い馴れれば大変便利なもののようです。私は、そこまで使いこなせていません、というよりもてあましています。
というのも老眼が入った身にとって、あのような細かい目盛を読取ることは至難の業に近いものがあります。何とか工夫して使い易くする必要がありそうです。
「必要は発明の母」と申します。何か良いアイデアを引っ張り出さないと身が持ちません。
次回は、前回ナビログを作成した大立島へ行くことになるかも知れません。今から楽しみにしております。
現在までフライト回数59回、着陸回数285回、総飛行時間51時間30分となりました。
(内、ソロの飛行時間3時間20分、着陸回数21回)
2010/03/01新規
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