第91話 農業ことはじめ(3)−土壌改良
4月の天候不順の影響か、ニンジンの発芽率が異常に低くなってしまいました。それ以外の作物は、すこぶる順調に育っております。その後、アスパラ、ゴボウ、ニラ、ピーマン、
ししとう、カボチャ、スイートコーン、オクラの種まきをしました。また、第二弾の葉ダイコンと二十日ダイコンも種まきしました。
葉ダイコン、ホウレンソウは既に間引き菜を食卓に乗せることができましたし、二十日ダイコンは未だ直径1センチ程度ですが、ボチボチ食卓に乗せております。
無農薬で育てておりますので、葉っぱが若干虫食いになってしまいますが、安心して食べることができます。これが家庭菜園の醍醐味ですね。そして自分で作ったものですから
より美味しく感じられるというものでしょうか。
さて、農業をする上で欠かせないのが土壌(水耕栽培のように土壌を要しない方法もありますが・・・)です。良い土壌の条件とは、排水性、保水性、保肥性、通気性
を兼ね備えていることだそうです。排水性と保水性は一見矛盾するように思えますが・・・。
さて、家の家庭菜園として使っていた畑は、結構手入れが行き届いていたようで、保肥性は分かりませんが排水性や通気性は良さそうな感じです。いわゆるホクホク
とした感じの土です。
しかし、家に隣接する田んぼの方は、元々水田でしたが、ここ十数年は稲作をしておりません。昨年は転作として大豆を作付けしておりました。この田んぼは、
道路より低く、雨が降ると周辺の水も流れ込んできて一面水浸しというより水没したように水が溜まってしまいます。こうなると数日は水が吐けてくれません。一週間くらいは
足がズボッと深くまで入り込んでしまいます。そして乾燥するとまるでコンクリートみたいにカチンカチンになります。
良い土壌のまるで正反対みたいな土壌のように思います。おまけに直径2センチ〜大きいものでは20センチ位の石ころが無数に紛れ込んでいます。
畝立てでもしようものなら、鍬にガンガン当たり邪魔をしてくれます。よくこんな田んぼを耕していたものだとご先祖様に感心してしまいます。
そこで、周囲に排水用の溝を廻らし、畝立てを行い排水性を高めました。石ころは、気が向いた時に少しずつ拾い集めております。それでも一輪車に二十回以上は
運んだでしょうか、それでも極々一部でしかありません。気が遠くなりそうな話ですが、この分だと後数年は掛かりそうな勢いです。
ガチガチの土を改良するには、やはり堆肥でしょうか?
ということで、先日牛糞堆肥を入手しました。近くの畜産農家が牛糞堆肥を販売していると聞きつけ、軽トラ一杯で2,000円で購入してきました。
田んぼの一隅に堆肥置き場を作り、これをベースに生ゴミ、麦藁、稲藁などで大量に堆肥を作り、田んぼに鋤き込もうと思っております。
早速、畑には元肥として施肥しました。出来れば、農薬・化学肥料は使わない方向で考えておりますが、地力が無いままいきなり実現できそうもありません。
そこで、しばらくの間は元肥は堆肥を使用し、追肥が必要な時だけ化学肥料を少量使うような栽培方法にしてみたいと思っております。
勿論、見てくれは悪くなっても農薬は使いません。そして、ゆくゆくは化学肥料も使用しないで済むような土壌に改良して行きたいと思っております。
農業は様々な知識を総動員しなければなりませんし、土壌や作物の生育状況を常に把握しなければなりません。今までの職業経験の中では、最も難しいものだと感じます。
未だ序の口ですが、それ位の奥深さを感じます。
またまた学ぶことを増やしてしまいました。いよいよ時間が足りなくなってしまいそうです。
2010/05/03新規
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