第12話 ガス料金の不思議
下のグラフは、平成15年3月から先月までのLPガスの料金です。今までガス料金のことをあまり気にしていなかったので、使用量の記録がほとんど残っておりません。
そこで、金額のみを銀行通帳から拾ってみました。使用量を直近の明細書を探し出してきて確認したところ、8〜10立方メートルで変動しています。
我が家は5人家族で、煮炊き以外にガスは使用しておりません。炊飯も電気を使っておりますので、おかずの煮炊きのみです。
平成17年6月の金額はかなりイレギュラーな数値です。金額が9,000円強ですから、おそらくは1月分の4,000円台と思われる料金が何らかの原因(残高不足?)で引き落とし
できなかったものと6月分の5,000円前後の料金が合算されたものとみると合点がいきます。
平成15年からすると直近の金額は2倍になっております。何で急に調べたかというと、ガス代が電気代より高くなってしまったからです。
先月の電気代は、省エネコンテストへ参加したこともあって6,215円(277kWh)とかなり安くなりました。
一方、ガス代は7,423円(9.4m3)となっております。
エネルギーコストがこんなにも異なることに今さらながら驚かされました。と同時にガス料金の不透明さが伺えます。
都市ガスは料金単価などが公表されておりますが、LPガスの場合には、単価や計算方法が会社によって異なります。
そして、単価の変更(通知など一切なし)もかなり頻繁に行われているようです。
一度、料金単価と計算方法を電話で問い合わせたことがありますが、氏名を明かさなければ答えられませんとのことでした。
また、ノルマル立米(Nm3)当たりの低位発熱量を教えてくれるようにお願いしても答えていただけませんでした。
これは、発熱量が以前より小さくなっているのではないかという疑問を持ったからです。ここまでくると不信感の連鎖反応が起こってしまいそうです。
グラフを眺めてみると、平成15年は3,000〜4,000円の間で変動しております。平成16年4月以降の金額は、以前の金額の推移と明らかに異なっております。
同様に、平成18年5月も何となく値上を疑わせるような動きです。平成19年1月〜3月は、やや値を戻しております。これは値下げされたのか、使用量が減ったのかは判別できませんが、
使用量の変動はそんなに大きくは変動していないと考えられますので、単価が変わったとみるのが順当でしょう。であるならば、平成19年4月に値上げが行われたことになります。
平成19年11月には明らかに値上げされております。
このように、この5年間で値下げを思わせるような変化が1回あるのみで、一貫して値上げ傾向で傾向にあります。結果2倍のガス料金となっていたのです。
一方、電気料金は今年の4月より値上げになったものの、昨年までは値下げ傾向にありました。これは、電力自由化による電力会社間あるいはガス会社(都市ガス)との競争によるものです。
しかし、LPガスの場合には、このような競争原理が働いていないようです。LPガス会社と大手ガス会社の企業体力を比べれば雲泥の差です。
ですから、ある程度の保護は必要でしょうが、あまりにも市場原理からかけ離れた保護も無意味かと思います。
少なくとも消費者保護と業者保護の利益考量を図るべきものと考えます。
そして業者保護を訴えるならば、業者側の不透明性をなくすことが先決だと思います。電力会社の検針明細書には、電力単価などが明確に記載されています。
翻って、我が家と契約しているLPガス会社(他の会社は知りません)の検針明細書には単価等の記載は一切なしです。
値上げするならするで、消費者の理解を求めることが必要でしょう。
最近、当地においてもオール電化への切替が急速に進んでいるのも、そのような事情に起因しているのかも知れません。否応無しに市場はグローバル化しております。
何時までも古い体質でいると企業の存続すら危うくします。
<追 記>
その後、ガス料金について調べておりましたら次のようなホームページを見つけましたので紹介しておきます。
株式会社丸江さんのホームページへのリンク:原料価格の変動に伴うガス料金の調整について
キチンと料金情報を公開をしている良心的な会社もありました。将来を見据えた良き会社のあり方だと思います。
2008/05/07新規
2009/03/15更新
「第14話 ガス料金の不思議(2)」
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