第106話 操縦訓練記(27)−ナビゲーションソロ(2)
昨年5月に単線往復コースのナビソロに出て以来、三角コースに取組んでおりましたが、機会に恵まれず延び延びになっていたナビソロにやっとこ出ることができました。
この間、鹿島〜大島大橋〜平戸大橋〜鹿島の三角コースを6回同乗訓練で飛んでおりました。
前回の訓練は久々の好天で、風も穏やかなフライト日和でした。「今日は壱岐空港かな?」と想像しながら訓練校に到着すると教官が待ち構えていたように教室に現れ
「今日は絶好の天気だからソロに出すよ。」とのこと、早速ナビログとフライトプランを準備しました。
先ずはソロで飛ぶコースとタッチアンドゴー(TGL)を2回の同乗訓練です。これが無難にこなせれば、晴れてソロに出られることになります。
同乗訓練では、発動点へ30°カットで入るのに失敗して、直前まで大きく修正しつつコースに乗せるのに苦労しましたが、ほぼオンコースで廻れました。
TGLでは3〜4ktのフォローでしたがまずまずの出来ばえでした。2回目のTGLで接地直前にゴーアラウンドのコールが掛かりました。全く予期しておりませんでしたので、
少々慌てつつもフルパワーに入れました。メインギアが一旦タッチしましたが、機首を抑えつつゴーアラウンドの姿勢に移行させることができました。
ということでソロのOKがもらえました。三角コースは大島大橋までは前回の単線往復コースと同じです。大島大橋までは既に10回以上飛んでおりますので、地形なども
お馴染みのものです。ほぼオンコースで大島大橋を通過し、平戸大橋へ変針します。
平戸大橋までは右手に九十九島を観る風光明媚な洋上コースとなります。向かい風が思いの外強いようで、2分遅れで平戸大橋を通過し、鹿島へ変針します。
鹿島にヘディングを向けたところで、国見山をクリアするために3,500ftまで上昇します。
上空は気流が乱れており、かなり揺らされました。揺らされることがきっかけとなってヘディングや高度を大きく外されるのが常でしたので、今回は慎重に諸元の維持に
努めました。
鹿島到着予定1分前に巡航終了(EOC)を設定しておりましたので、巡航降下を開始しました。鹿島通過でナビを終了し、エアポートワークに移ります。ここまでは
すこぶる順調です。
後は着陸のみと気合を入れなおしました。今回もRWY-29でしたから、一旦ダウンウインドに入りますので気持に余裕が持てます。
何時ものように少々高めにアプローチしてしまいました。風は210/6ktとクロスウインドです。最後まで高めのアプローチを修正しきれず、接地点を越えてのランディング
となってしまいました。返しはまあまあだったかなと思いきや、大きくバウンドしてしまいました。返しのタイミングが少々ずれていたようです。
(自分としては同乗訓練時より2人分の重量が減ったということにしておきたいのですが・・・。)
今回のナビソロで、訓練の峠を越えられたのではないかなといった実感を得ることができたように思います。
今後は、九州内の各空港へのフライトやエアワークなどの実地試験に向けての訓練が課されてくることになります。
まだまだ道半ばだと気を引き締めて行きたいと思っております。
次回のナビソロは、佐賀空港〜壱岐空港、壱岐空港〜天草空港、天草空港〜佐賀空港を一日で飛ぶ、いわゆる「出発地点から270km以上の飛行で、
中間において2回以上の生地着陸をする単独飛行による野外飛行」への挑戦となります。
現在までフライト回数91回、着陸回数382回、総飛行時間80時間20分となりました。
(内、ソロの飛行時間5時間25分、着陸回数23回)
2011/01/28新規
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