第71話 サボテンの花
もうかれこれ40年以上前からサボテンを育てています。
そもそもは親戚の人が育ておりまして、そのトゲの生えた体に似つかわしくない可憐な花を咲かせているのを見て自分でも育ててみたいなーと思ったのがきっかけでした。
確か小学校3年生位の時かと記憶しております。その方から育て方を聞いて、何鉢か譲り受けてきました。その後も親戚の家へ行くたびにおねだりしてきたものです。
サボテンは子株をもらい受けてくれば、容易に増やすことができます。ですから私が育てたサボテンは全てもらいものです。気に入ったサボテンを見つけると子株をもらうようにしておりました。
2年もしないうちにものすごい数に膨れ上がってしまいました。玄関脇に小さな温室を手造りして大切に育てていたものです。
サボテン栽培で何が楽しみかというと何と言っても花です。可憐で小さいものから大きいものまで、色とりどりの花が楽しめます。
そして、以外にもその育て方は簡単です。九州の場合、品種によったら霜や雪が直接掛からないならば、温室も不要なくらいです。
それでいて定期的に開花してくれます。ずぼらな私ですから、草花の栽培はなかなか上手くできないのですが、サボテンならば何とか人並みに栽培できております。
しかし、大学を卒業と同時に関東へ引越しましたので、専ら管理は両親にまかせっきりになってしまいました。1つ減り2つ減りで、結局残った品種は4種類位になってしまいました。
この残った4種類は、無管理状態で生き残った図太い奴です。私の帰りを何十年となく待ちわびていたのですから、何となく愛おしく思われました。
それで現在は、その図太いサボテンとその子孫のみを育てることに専念しております。
下のサボテンの写真は、当初植えていた鉢が割れてしまったのか、玄関脇の露地に自生していたものを移植して来たものです。
全くの野晒し状態でしたから霜にもさらされ、雪も積もったことでしょう。そして水も肥料も与えられず、良くぞ生き残ってくれたものだと思います。
子株を植木鉢に移植して3年近くが経ちます。上の赤い花のサボテンは、犬か猫に引っかき廻されて瀕死の重傷を負ったのですが見事に蘇生してくれました。
さすがに20数年の風雪に耐えただけのことはあります。ますます愛おしさが増して参りました。
「第56話 長所と短所(性格の自己分析)」でも書いておりますように私は飽きっぽい性格です。
それでも何とかここまで育て続けられたのは、サボテンの生命力に負うところが大きいものと思います。
2008/05/23 開花
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2012/06/27 開花
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2012/06/27更新
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