ティータイム


第69話 集中力アップ・ストレス解消とアーチェリー

 アーチェリーを始めて、かれこれ10年近く経ちます。最初の数年間は、それこそ休日には欠かさず練習しておりました。
しかし、生来の運動音痴です。どうも運動神経が欠落して生まれてきてしまったようです。 今まで、運動といえば、剣道、柔道、卓球、ジョギング、水泳、マウンテンバイク、パラグライダー、社交ダンス(スポーツに入るかは不明ですが) など色々と始めてはみたもののすべて人並み以下の上達曲線を描いてきました。全てのスポーツは奥深いものです。しかしながら、皆さんものすごいスピードで 上達なさいます。それを尻目に、ひたすら地道な努力を重ねたものです。
 アーチェリーもご多分にもれずかと思いきや、チャント的に当たるではありませんか?
ひょっとして私はアーチェリーの才能があるのではないかと密かに思ったのでした。それからというものアーチェリーの面白さにはまってしまいました。
 後から分かったことは、元来アーチェリーは的中率が高くなるように出来ているものだということでした。
高校の時、弓道部の友人から和弓を引かせてもらったときのイメージが強く残っており、弓とは当たらないものだとの固定観念が出来上がっていたのでしょう。
 結果的には、そのことが幸いして結構長続きしているのであります。

 そもそもアーチェリーを始めたきっかけは、東京への単身赴任にあります。赴任後、3ヶ月もすると上野巡り(博物館や美術館などは第2、第4土曜日は無料でした)も 一段落して、何か熱中するものを探し始めたころでした。山梨や埼玉のパラグライダーエリアへも足を運びましたが、何せ遠方ですし車も無いので、機体も持っていけない状況でした。
 当時も飛行機に憧れていましたので、ウルトラライトプレーン(ULP)の飛行クラブなどを探しましたが、これも遠方にしか在りませんでしたので、手軽に楽しめるといったものではありませんでした。

 それで何気に探し当てたのが、都立夢の島体育館で開催されているアーチェリー教室でした。そこで手ほどきを受け半年ばかり通っていましたが、週一の練習に飽き足らず、 通い始めたのがハマ・アーチェリーでした。横浜駅の西口から程近く交通の便も良く、年中無休で遅くまで営業しておりますので何時でも練習できる絶好の射場でした。
 ハマ・アーチェリーでは、九州に引き上げるまで長期にわたり本当にお世話になりました。
 ところが、上京ののおりに訪ねてみようとネットで調べたら何と閉鎖になってしまったとのことでした。夏はとことん暑く、冬は心底冷える中で練習したあのハマ・ボールの屋上の 懐かしきハマ・アーチェリーが今はもう無い・・・。練習もせずKオーナーと飛行機談義ばかりしていたことを昨日のことのように思い出します。
ハマ・アーチェリーの皆さん「お元気ですか?」「練習してますか?」

 その後、九州に戻り、当初は一人寂しく県立森林公園のアーチェリー場で練習しておりました。だだっ広いレンジでたった一人で黙々練習することほどつらいものはありません。
人が居たら居たで、わずらわしいこともあるのですが、指導者もいない中での練習では上達するはずもありません。
 2ヶ月ほど経った頃でしょうか、たまたま練習に訪れた方と話していたら佐賀市アーチェリー協会主催の初心者教室&練習会があるとのことでした。 市外居住者でも大丈夫かどうか不明でしたが、とりあえず押しかけてみました。
 協会の皆様のご好意により、初心者教室のお手伝い(一応経験者として)と初心者教室後の練習会に参加させていただくことになりました。
その頃から、勧めもあり一時期コンパウンド・ボウに転向しましたが、再びリカーブに戻ってしまいました。コンパウンドの場合には、余りにも精巧というかシステマティックというか 原始的なことが好きな私には縁が薄いようです。むしろ最近は、ベアボウをやってみたいと思っているくらいです。
 本当の理由は、練習してもなかなか上達しないし、試合では常にビリに近いところを指定席にしているということにあるといった噂もあります。
定期的に練習をしたり、試合に参加したりとアーチェリーライフを楽しんでおりました。 しかしながら、この一年近くは定例練習会である土曜日に仕事が入るようになり、最近はとんとご無沙汰しております。

 前振りが大変に長くなってしまいましたが、今回のテーマであるアーチェリーで集中力アップとストレス解消ができるかどうかということです。
 結論から言いますと「双方とも分かりません。」といったことになります。
 先ずは、ストレス解消についてですが、それはスポーツですからそれなりに爽快感はあります。的の真ん中に命中した時の何ともいえぬ喜びもあります。
そういった面では、ストレス解消にもなると思います。しかし、ある程度練習を重ね、試合などに参加するようになると今度は、ストレスになることすらあるように思われます。
 アーチェリーの場合、的を外すのは自分自身以外の何者でもありません。アウトドアの場合には風の影響があるにはありますが、 近距離やインドアなどの場合には全くといってよいほど影響がありません。
シューティングマシンでは百発百中でも人が射てば外します。己以外へのはけ口がないスポーツといっても過言では無いでしょう。 ですからストレスが溜まります。「ストレス解消のために始めたつもりなのに・・・。」と思われる方もいらっしゃるのではないかと思います。
 結局、この辺りは個人差です。どのようなスポーツでも同様のことと思います。

 さて集中力についてですが、夢の島体育館で練習していた時、講師の方から「アーチェリーで集中力はつきませんよ。」と言われました。 傍から見ていると集中力が必要になるのではないかと勝手に思い込んでいたようです。
 しかし、アーチェリーはある意味でメンタルなスポーツであると思います。他のスポーツも同様だと思いますが・・・。
先述のように、的を外すのは100%自分の所為です。緊張に打ち勝てず、自滅してしまうのです。
 試合の時などシューティングラインに並び一斉に射ちます。前後に並んだ選手の独り言に悩まされることもあります。自分が外したときに思わず出てしまう「アッ!」とかいう声など リリースの瞬間に影響を与えてしまっているでしょう。私自身がそうであるように。
 また、シューティングで大きく左に弓を振ってしまう人がいます。後ろで射っている人に当たりそうになります。リリースの瞬間に視野に入ってくると微妙に影響します。
このような外乱要因に惑わされることなく、正確にシューティングができる人でないと達人の域に達することはできないでしょう。
 そういった意味では、集中力アップが可能かも知れません。集中力と言うよりは、ズバ抜けて図太い神経というしか言いようがないように思います。

 ここ一年ほど練習はしておりませんでしたが、私設の室内練習場(18m)ができたということですので練習を再開したいと思っております。 私のように時間が不規則なものにとって、何時でも練習できる場所があることは何より有難いことです。弓具一式を営業車に積み込んでおけば、チョットした時間を縫って練習が可能です。
と言いつつもまたやることを増やしてしまいました。ジョギング、操縦訓練、市民体育大会の水泳、・・・。下手の横好きとは良くいったものです。





単身赴任時代にお世話になってたハマ・アーチェリーセンターにて




50mの練習中?(佐賀県立森林公園 アーチェリー場にて)

2009/05/29新規

2010/05/01更新


ティータイム-2Top山浦綜合事務所 Tel.0952-71-1075 Fax.0952-71-1095Top

Copyright(C) 2008-2010 Yamaura Office All Rights Reserved.