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第120話 携帯端末を活用した電力計測システム

 やはりここまで進化してきました。電力計測システムの端末として携帯端末(iPhone,iPad)を活用した「見える化ツール」が登場しました。 「グリモニ」というもので、 広島市に本社がある「株式会社グリーンテクノロジー」さんが 開発されたものです。
 リアルタイムデータのみならず、日報、月報、年報が携帯端末に表示できます。しかもデマンド監視装置も兼ね備えた優れものです。デマンド警報は、メールで通知されますので、 常時監視していなくても構いません。しかも複数の携帯端末が同時に使えますので、使い勝手と拡張性が非常に良いものになっております。

 従来のシステムは社内ネットに接続されたパソコンで見るようになっているものが主流です。デマンド警報が発生しても担当者が離席しているなどしていると対応が遅れたり、 データ収集に力点が置かれ、データのリフレッシュサイクルが長くて使い物にならないようなシステムが多くみられました。 また、システムも高価で費用対効果が大変悪いものでした。

 これらの欠点を携帯端末を活用することにより、見事に解決が図られております。私のデマンドコントローラーを開発した経験から言っても、天晴れと言う他無いと思います。
しかも、導入費用は標準システムが60万円と廉価に抑えられておりますので、費用対効果も大いに期待できます。また、拡張性も高く、電力パルスのみならず、多点の電力 計測も可能となっております。更に、自社開発されておりますので、カスタマイズにも柔軟に対応可能とのことです。

   このシステムは、本来の使い方のみならず多くのバリエーションが期待できます。例えば、個々の装置に取り付けて、省エネ対策のためのデータを自動取得することも可能です。 また、既にデマンド監視装置が設置されている需要家さんでも、既存のシステムはそのままにして、追加でシステムの導入が可能です。 従来のシステムはデータ収集機能がプアなものが多く(感熱紙等にプリントアウトなど)、データ整理が二度手間となってしまっていることが多いものです。 データは分析してこそ、その価値を発揮します。そこで手間隙を掛けているのは、いかにもモッタイナイ話です。

 携帯端末を活用することで、従来製品で出来なかったことを柔軟にシステムアップすることを可能としました。 現場現場で様々な活用アイデアが出てくると思います。これらを取り込みつつ、更なる進化を遂げていくと思います。 久々に夢を見させてくれるような製品ではないかと感じました。
 「見える化」ツールやデマンド監視装置が一部の専門家の道具から身近な道具へ変貌することにより、省エネ・節電に大いに貢献してくれるものと思います。

<2011/11/18 追記>
 「グリモニ」の画面イメージです。

   

<以 上>

2011/10/13新規

2012/03/07更新


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